2007-01-04
_ [読書メモ]クビキリサイクル
『クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い』を年末休みに読了。浦沢 直樹 の『Monster』を思い出しちゃったよ。
どっちも色々謎や伏線をちりばめて、最後にはハイ種明かしっ! だけど明かされた真相は穴だらけ。その穴の不自然さを埋めるのは、「彼/彼女は天才/モンスターだったから」という理由付け。はあ、そうですか。そんな不自然な真相をよく謎解きできましたね。それは「謎解き側にも天才/モンスター教育を受けた同類がいたから」。はいはいそうですかそうですか。とにかくつじつまを無視して謎っぽい謎をちりばめ、最後には天才/モンスターって所にすべて押し込む強引さ。
とはいえ(『Monster』はおいといて)、いくつかAmazonの書評とかを読んでみるに、これはミステリーとして読んでは駄目なようだ。ラノベと同じくキャラ萌え読みをするモノのようだ。ということでこれは「XX萌え〜」とか言ってる、脳味噌の重心が後ろ半分に乗っているような奴等にお勧めの本なのだろう、多分。きっと。おそらく。
学生時代のうろ覚えだが、物語の分類のなかで、神話というのは登場人物の超人性に頼った物語であるという定義があったような気がする(エリアーデだったろうか)。その様な意味で『Monster』も『クビキリサイクル』も神話である。なんて分類するのも馬鹿馬鹿しい。
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