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2006-08-04 [長年日記]

_ [映画]ラブコン

 さて突発的に映画を見まくる俺様が今回見たのは「ラブコン」。王道の女子供向け(←性差別表現)のラブコメですよ。ちなみに今回は葡萄もなく一人での観賞。映画の性質上男一匹は浮くかと思ったら、意外と何人かいた。女性二人組8割男一匹1割ってところか。まあレイトショーってせいもあるかも。たぶん男一匹組は94.3%(文部科学省調べ)は主演の藤澤恵麻ファン。

 とか言う俺もそうで、藤澤恵麻が今回かなりはじけているということで、ソレを見てみたかったから。彼女はnonnoモデル出身で、NHKの朝の連続テレビ小説で女優デビュー(しかも主演)という、どこから見ても出だしとしては申し分のない女優デビューと思われたのだが、そこで見事にクソ脚本に当たって超低視聴率をマークしてしまったというコケっぷり。その後も今イチぱっとしなかったのだが、お嬢様キャラの彼女がコメディー映画でハジケているというのだから、こりゃ新境地ってやつか?ってことで見に行ったわけよ。

注意:通常邦画の女優で「新境地」という言い方をされる場合はヌードになることを指しますが、今回はその用法ではないことをあらかじめお断りしておきます。

 ハコは渋谷のQ-AX。1Fのカフェではちょど業界っぽいパーティーが催されていて、なんか渋谷っぽいですよ! ロケーションも渋谷のラブホテル街ど真ん中だし。映画館自体は今はやりの全席指定で良い椅子使っているハコでした。

 で、見た結論としては確かに藤澤恵麻は超ハジケていて、しかもそれが良い感じであったことよ。手足が長いので、妙なポーズが余計妙な感じに見えたり、non-noモデルならではカワイイルックスなのにヘン顔が良い感じだったりといったあたりが非常によい感じだった。確かにすましたキャラよりコメディエンヌ展開の方がいいかもと思わせるできであった。

 しかしコメディエンヌとしては破壊的な威力を持つあのしずちゃん(南海キャンディーズ)も共演していて、正直共演シーンでは食われていた感はあったが、まあソレは比べる方が悪いと言うか。修学旅行前のしずちゃんとのけんかシーンがとてもよかった。山ちゃん(同じく南海キャンディーズ)に「まさかの選択肢に本官苦笑いですよ」とか言われちゃいそうな微妙な俺のベストシーン。

 映画としてもちゃんとテンションがダレずに最後まで持ちこめてたし、邦画のコメディーにありがちな、頑張りすぎて滑っちゃった状態になってしまうこともなかったし、良かったよ。まあ内容的には田舎の和菓子屋ばりの甘甘ラブコメ以上のモノではなかったけど。こっちこそ葡萄向きだったのかっ! 裏目にかけ続けているのかっ? 俺は。

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2006-08-18 [長年日記]

_ [映画]メタル・ヘッドバンガーズジャーニー

 メタル好きの文化人類学者が、メタルという文化を研究するという名目で、世界各地に出張っていって色々インタビューやらをしたドキュメント映画。関係者やミュージシャンに色々インタビューして、メタル文化に関する様々なテーマに触れていくという内容。渋谷で単館上映である。渋谷で単館上映っていうとオサレ映画のように聞こえるが、ところがどっこいこんな映画もやっているのだ。そういえば以前見たプロレスの内幕ドキュメンタリー映画の「レスリング・ウィズ・シャドウズ」も、渋谷の単館上映だったがまあそれはともかく。

 映画はまずは「ヘビーメタル」という言葉のルーツ探しから始まる。いろんな人が調査しているが結局統一見解は出ていないテーマだ。ここでも同様で、みんな好き勝手なこといって何人かは「俺がはじめてそう呼ばれたのだ」とかラーメン屋の元祖と本家みたいな話になって結局終わり。

 ファンへのインタビューも何人かにしている。基本的にみんな感性的な部分でどこかはずれものであり、それを正当化してくれるのがメタルという音楽であるというのだ。だから忠誠度も高いってな結論。

 それからメタル文化の男尊女卑性の話。メタルというのは基本的に男の世界で、まあ女性のファンもいるけど少数派だし、女性バンドというのはもっと少数派である。一応ドロとかガールスクールにインタビューして「いないことはない」という雰囲気にはしているが、少数派であることは否定されるわけでなし、やはり男の世界だよねえっつう話。

 でもって、その男の世界であるメタルという文化の中には、鋲とレザーのマチズモ系(ジューダスプリーストとかだな)とメイク&レースのグラム系(Poisonとかだな)といった両極端があるというテーマから、鋲とレザーはまあいいとして、メーク&レースってのは何なのだろうかという問題提起。これは男の世界という文脈よりも、一般的な文化規範への抵抗とみるべきだという話。つまりネクタイ&スーツの対極として選択されたのだと社会学者やらが偉そうに結論付ける。

 そしてミュージシャンのツアーに欠かせないのがグルーピー。当然その辺の話にも触れている。学者だかのインタビューで「彼女らは自分たちの行為を子供に打ち明けられるのでしょうか?」とかいった引き続きで元グルーピーが「私に娘がいたらぜひ同じことをさせたい」とか言っていたのは笑った。

 ポイズンのツアーに同行したカメラマンがインタビューに答えて、「その後しばらく女性に対する敬意をもてなかった」と言っていた。「ツアーバスに招かれた女性が中でサインでももらっているとでも思っているのか? 彼氏はそう思って外で待ってるんだろうなあ」みたいな話。これはグルーピーでもなんでもない一般の女性の話だけど。

 こういう成功した男に抱かれたがる女性というのは東西を問わずいるんだよなあ。日本でもスポーツ選手(高校球児でさえも! マーティン・キーナートだかが、球児の宿舎のトイレがコンドームで詰まった話を記事にしたら、その部分をカットされたという話をしていた)やらタレントに抱かれたがる女性というのは何ぼでも存在する。そういう面子の合コンに参加したり、アナウンサーやらお天気キャスターになったりとか(笑)がんばっている。あの心性というは何なんだろうねえ。

 って話はおいといて。

 メタル文化はなぜ嫌われるのかという話題から悪魔崇拝の話へ。その辺のバンドの悪魔崇拝イメージなんてのは結局ポーズでしかないのだが(とトニー・アイオミが言った)、ただノルウェーのブラックメタルだけは本物らしい。

 で実際見てみるとこれは確かにマジモンである。ノルウェーでは90年代に教会への放火事件が相次ぎ、それは悪魔崇拝のブラックメタル系のミュージシャンが犯人であったというのだ。犯人はすでに出所しており今回のインタビューに答え、「教会は放火されてしかるべき」「キリスト教が引き起こした惨事というのはこれどころではない」といったようなことを述べている。

 これは悪魔崇拝といったものが、キリスト教文化へのカウンターカルチャーであること、そしてキリスト教文化は西洋文化の基礎中の基礎であることから、西洋文化へのカウンターを突き詰めると悪魔崇拝になってしまうということが背景にあるのだろう。単純に彼らが本当に悪魔なやつらというわけではなく、単に西洋文化・キリスト教文化へのカウンターをまじめに考えているだけなのだと思う。一見したほどおどろおどろしい話ではないと思う。

 最後にとってつけたような思い入れたっぷりの結論らしきもので終わり。正直この映画がメタルファン以外に通じるだけの客観性を持ったドキュメントになったかどうかはちょっと良くわからない。自分自身の結論としては同志がたくさん出てきたなあ、みんながんばってるなあという印象である。メタルファンには面白いと思う。そうじゃない人にとって面白いのかどうかはわからないなあ。

 ちなみに上に挙げた他にも、色々なミュージシャンにインタビューしている。ロブ・ゾンビやブルース・ディッキンソン(しかもハマースミスオデオンでのインタビューだ!)、トニー・アイオミ、アリス・クーパー、レミー、ガールスクール、カニバルコープス、ロニー・ジェイムス・ディオなんてあたり。その顔ぶれだけでも面白いんじゃないだろうか。

 ディオのメロイックサインの来歴の説明が一番興味深かったかな。その次に興味深かったのは、そのディオの後ろにいたグレイグ・ゴールディがいつもつまらなそうな顔をしていたことだ(笑)。

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