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人生はユーモアの調味料

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2007-01-04 [長年日記]

_ [読書メモ]クビキリサイクル

クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い

 『クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い』を年末休みに読了。浦沢 直樹 の『Monster』を思い出しちゃったよ。

 どっちも色々謎や伏線をちりばめて、最後にはハイ種明かしっ! だけど明かされた真相は穴だらけ。その穴の不自然さを埋めるのは、「彼/彼女は天才/モンスターだったから」という理由付け。はあ、そうですか。そんな不自然な真相をよく謎解きできましたね。それは「謎解き側にも天才/モンスター教育を受けた同類がいたから」。はいはいそうですかそうですか。とにかくつじつまを無視して謎っぽい謎をちりばめ、最後には天才/モンスターって所にすべて押し込む強引さ。

 とはいえ(『Monster』はおいといて)、いくつかAmazonの書評とかを読んでみるに、これはミステリーとして読んでは駄目なようだ。ラノベと同じくキャラ萌え読みをするモノのようだ。ということでこれは「XX萌え〜」とか言ってる、脳味噌の重心が後ろ半分に乗っているような奴等にお勧めの本なのだろう、多分。きっと。おそらく。

 学生時代のうろ覚えだが、物語の分類のなかで、神話というのは登場人物の超人性に頼った物語であるという定義があったような気がする(エリアーデだったろうか)。その様な意味で『Monster』も『クビキリサイクル』も神話である。なんて分類するのも馬鹿馬鹿しい。

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2007-01-07 [長年日記]

_ [ネタ]ジミヘン

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2007-01-19 [長年日記]

_ [映画]007−−カジノロワイヤル

 007のカジノロワイヤルというと、東郷隆の『角のロワイヤル』を思い出すやつはそんなにはいないと思うので、現在の007シリーズとは別の映画の『カジノロワイヤル』を思い出すというのが多数派だろう。WOWOWでも最近やってたらしいし。

 これはそれらとは全然関係ない新作で、ジェイムス・ボンドが007というコードネームを付けられてすぐの物語という設定である。

 若い頃の話というだけあって、アクションがハードだしボンドもヤンチャ。結構今まで007映画の、スカした感のあるテイストとは正反対である。おなじみの派手なハイテク兵器もほとんど登場せず、そのためジョン・クリーズ扮するQの登場シーンが全くなかったのが残念。とか言いつつ最初にボンドと「やった」女は死んでしまうと言うお約束は律儀に守るあたりがちょっと義理堅い。

 普通にハードアクションスパイモノとして十分面白いんじゃなかろうか。

 ちなみに冒頭のアフリカのゲリラの軍事顧問らしき位置で登場するMr.ホワイトは、浦沢直樹描くような典型的なアフリカ経験ありの白人顔であったことよ。

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2007-01-20 [長年日記]

_ [読書メモ]人間失格解毒剤−−『“文学少女”と死にたがりの道化』

“文学少女”と死にたがりの道化

 人間大概若いときには自意識過剰で、そしてそう言った自意識過剰っぷりを刺激する作家・作品として有名なものとして、太宰治の『人間失格』があげられる。これに刺激された若い自意識過剰人間の症状としては、自殺や「ただ一切は過ぎていきます」とか言って達観したふりをしたがるなどがある。

 まあそれはそれでもかまわないのだが、もう少し違った方向へと進む道しるべとなりうる本がこの『“文学少女”と死にたがりの道化』である。『人間失格』をモチーフにミステリー仕立てでストーリーが進んでいくが、最後に登場人物の遠子が語る太宰。これが人間失格症候群の連中の視野を広げてくれる名文句である。『人間失格』を読んで太宰を、そして人生を分かったふりをしたがっている若造向けの一冊。

 しかしいきなりオープニングからギャリコとは大きく出たもんだ。ギャリコは特にプログレマニアにとってはキャメルのアルバム『白雁』のインスパイア元ということで有名。『ポセイドンアドベンチャー』を書いていたとは知らなかった。残念ながら私はキャメルのは聞いたことがあるが小説は未読。ちなみにキャメルの方では、少女の名前は「フリーザ」と訳されているが、どうも小説の翻訳では「フリス」と訳されているらしい。どうも「フリーザ」だと港龍ボールの宇宙最強のあの人を思い出してしまうので「フリス」の方がいいかも。

 とってつけたようなツンデレ娘については触れずにおこう。

_ [読書メモ]人間失格解毒剤−−『心・脳・科学』

『心・脳・科学』

 ちなみに私の思う別アプローチからの人間失格解毒剤として、心身問題について考えることをお勧めしたい。

 人間失格症候群のやつらは、なんで皆そんな感情を「感じる」のか分からないとか思っているわけだが、感情とは何かを生真面目に考えている分野の一つが心身問題である。もともと心身問題とは、どうやって心という非物理的なモノが脳という物理的なモノによって実現されているのか、そもそも心ってのは脳によって実現されているのか、と言ったことを考える分野であるが、その前提としてそもそも心とは何か、どうやれば心が存在することを測れるのか、と言うのが問題になってきて、それについて延々議論がされている。

 その議論のなかでの立場の一つとして、結局外から見て「心があるかのように」振る舞えれば、それはすなわち心があると見なして良いという考え方がある。それならば、人間失格症候群の人間どもも問題なく心があるのである。ちゃんとそれらしく振る舞っていればね。人が死んで悲しくなくてもかまわない。悲しんでる振る舞いをすればそれはすなわち心があることなのである。そう言う自分がキライかもしれないが、他の人間も皆そうかもしれないよ? でもそれは外からは誰にも分からない。所詮世の中チューリングテスト

 その立場の議論として有名なモノとして、「中国語の部屋」と呼ばれるモノがある。その議論を提案したジョン・サールの著書として有名なのがこの『心・脳・科学』。現代哲学者の人工知能の可能性についての著書を読んで脱太宰を図るというのも、これはなかなか乙なもんじゃなかろうか。


 ちなみに私とこの本との出会いは、大学の教養部の語学の英語の講義のテキストとしてであった。一般教養の英語のテキストとしてこれってのも、今思うとすごいよな。実際これの受講者だった連中とは、その後も知的刺激を与え合う関係になったのが多かった。今でもそれぞれのblog経由などで情報・意見交換しているのが多いな。

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2007-01-26 [長年日記]

_ [映画]パプリカ

 情報が詰まった映画であった。消化するまでちょっと時間がかかる感じだ。竹熊氏が二回見たというのもよく分かる。っつうか二回で済まないだろう(まあ竹熊氏はそれどころではない状態らしいが。早いご回復をお祈りします)。DVDで出てからっつても大画面でみたい高品質だし。さすがProduction I.G.、さすがマッドハウスってところだ。

 ううむ、とりあえず皮相的な感想だけ記すが、悪夢特有のネットリとして空気抵抗がたっぷりある感じの空気(っつうか俺の悪夢感は共有できる感覚なのか?)、急ごうと思っているのに空気抵抗でスローモーになってしまうあの空気感、何かがやって来るその圧迫感をさらにネットリと増加させるあの空気感は良く出ていた。

 夢ってことでフロイト的シンボリズムはもうてんこ盛りって感じである。もちろん筒井康隆原作だし。この辺もなんぼでも読み解いていけそうだ。とりあえず深層意識に潜っていくためには井戸に潜っていくのはもう世の中の基本ですな。

 それから超皮相的には、女性陣が結構ツボに入ってしまった。パプリカは大変魅力的だし、なにより千葉敦子先生だね(つうか女性陣ってこの二人?だけだな)。これで気がついたのだが、どうも俺はこういう気丈な才媛を俺の知性の力で屈服させたいとう欲望を持っているらしい。まあSなんだな。千葉先生はそう言う欲望に超ストライクゾーンだ。なんつうかインテリゲンチャは屈折してていけねぇや。

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2007-01-27 [長年日記]

_ [読書メモ]『“文学少女”と飢え渇く幽霊』

“文学少女”と飢え渇く幽霊

 『“文学少女”と死にたがりの道化』の続編。毎回古典文学作品のストーリーを下敷きにした学園コメディミステリーモノ。ということで、モチーフとなった文学作品が分かってしまうとある程度ストーリーも読めてしまうので、その辺の情報はなるべく読前には仕入れない方が良いかもしれない。読みながらモチーフの文学作品を当てていくのは結構楽しかった。他の巻だとわりと最初に明かされるのだが、これは結構後の方まで引っ張るのでそう言う読み方が面白いと思う。

 私はと言えば半分程読んだところで分かってしまった。とは言え私はその作品は読んだことはなくって、『ガラスの仮面』で出ていた断片的なイメージから分かってしまったのであった。これが教養というものだよ(嘘)。つうかそんな断片的なイメージで分からせてしまうとは、マヤ、、、恐ろしい娘。

 現代日本では不自然な婚姻関係とか、超自然的と言ってもいいくらい不自然に思われる展開があったりもするが、その辺もモチーフの文学作品から引き継いだモノなので、やむを得ないと言えばやむを得ないのだろう。とはいえなんとなくそこがしっくり来ないので、1、3巻からは多少落ちるような印象だな。遠子先輩のコスプレタイムもアッサリ流されてしまっているし。

 とはいえコスプレが流されても、コメディミステリーの「コメディ」部分をほぼ一手に引き受ける遠子先輩の見せ場は十分。数字を食べても味がしないと言っていた遠子先輩が、最後に数字の暗号を目を潤ませながら食べるところや、心葉が義弟に会ったと聞いて慌てるあたりが見せ場だな。

_ [読書メモ]『“文学少女”と繋がれた愚者』

“文学少女”と繋がれた愚者

 つうこって文学少女シリーズ第三弾。今回はなぜか文芸部が文化祭で劇をやります。今まで背景だった登場人物たちが動いてきます。一巻で取って付けたようなと評したツンデレ娘もなかなか興味深く絡んできます。再登場の人物もいたりして、以前の経緯を踏まえた活躍をしますよ。そしてそうやって登場人物も一通りこなれて起承転結の「承」まで進んだ感があるなか、最後の一行で爆弾が落とされます。もう次から「転」が来ますよって感じがひしひしとしちゃいますよっ!

 ってなわけでうん、面白い。凄惨な事件が起こり、遠子先輩が文学少女の妄想力を発揮してそれを解決します。登場人物たちの過去が明かされ、それが心葉の過去と関連があることが仄めかされます。そしてその関連はそれなりに平和な現在へと侵食してくることが匂わされる所でこの巻は終わり。

 しかしいつもはコメディ担当の遠子先輩、今回も男装でヘラヘラした演技をしてしっかり担当をこなしつつ、泣かせもきっちり用意します。笑いと涙、吉本新喜劇なみの黄金の組み合わせをきっちり踏襲してますよ。心葉を劇中の台詞を借りて励ますあたりは心が震えます。尊敬できる女性にああいうセリフを言われたら男はたまらんですよ。地の果てまで自分の理想を追いかけちゃいそうだ。

 でも心葉はサッパリ素直でなくって、芥川に抱きついた遠子先輩を見て嫉妬しても、それだけ登場人物にシンクロしているのだろうとか思っちゃうんだよねえ。その辺どれだけ自覚できるかが次巻以降の鍵になるでしょう。

 そんな心葉も、おそらく次巻ではいよいよ過去と向き合うことになると思われます。彼はちゃんと過去に立ち向かうことができるのでしょうか? 自分の心の弱く柔らかい部分を遠子先輩に託していることに気がつけるでしょうか? そして遠子は自分のおやつ作家を力づけ、無事過去と対峙させることができるのでしょうか? ななせの心葉との過去と想いは? 竹田さんのダークサイドはなにか変化を見せるのか? 美雨の復讐心は? 芥川の慕情は?

 あと2、3巻程度で程よく終わりそうな雰囲気で、これでうまくまとまれば傑作と呼べるシリーズになるのではないかという予感がします。


 ちなみにこの作品の番外編的な「今日のおやつ」というシリーズが、今web連載されている。第一回目からほんのりほんわか。

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2. 人間失格解毒剤−−『心・脳・科学』
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