2008-04-28 [長年日記]
_ [映画]『実録・連合赤軍あさま山荘への道程』
あちこちで話題になっている『実録・連合赤軍あさま山荘への道程』を見てきた。
現代史の中で俺が特に興味を持っている事件が三つあって、それはポル・ポトの虐殺と文化大革命と、そして連合赤軍の一連の事件である。基本的にはどれもこれも何がなんだかわからないが、とにかく人が沢山死んだということだけはわかる、というような理解しかない。俺がその時代に生きていなかったせいで、時代精神とやらを共有していればわかるのかと思ったこともあるが、どうも観察するに同時代の人間もよく分からないらしい。さらには、その渦中にいた当事者すらもよく分かっていないらしいのだ。
そんなこんなで興味を持っているところに、彼らと非常に近い場所にいた若松監督がドキュメンタリー的にとったということで、何か理解への糸口が掴めるかもしれないということで行ってきましたよ。
結論からいえば、見てもやっぱりわからない。
映画を見たり、関連書を読むと、原因らしきものは見て取れてそれはそれで納得するのだ。
例えば永田洋子が、化粧をしていた遠山や恋人と逢瀬していた小嶋や子持ち・妊娠していた山本や金子を目の敵にしてリンチしたのは、彼女があまり器量好しでなかったための嫉妬である、という話。あるいは二つの組織(革命左派と赤軍派)が合併してできた連合赤軍の中での主導権争い(リンチの口火となった遠山批判は革命左派の永田が赤軍派の遠山を批判するところから始まった)、加えて組織内の主導権争い(革命左派の遠山は指導者の森よりも古株であったため彼はうっとうしく思っていたとか)、そして閉鎖空間という異常な状況のせいだ、云々云々。
読んだりこの映画を見る限りではどれも説得力があり納得はするのだが、やはりこの一連の事件を総じて見ると、どうしても腑に落ちないのだ。まあみんなそうだから、それなりにあちこちで取り上げられているのだろうけども。
まあただ、映像で通して見れたので前よりも知識は増えた。山本直樹の『RED』を関連書などと突き合わせながらでなくとも読めるようになったし。
映画自体については、まずは衣装が役者の自前だったらしく、どうしても当時の感じが出てなかったのが気になった。役者たちも今どきの顔だしね。でもそんなレベルでのリアリティなどははなから捨ててる映画なので、些末なことではある。
あとは坂井真紀のまさしく体当たりな演技。邦画で「体当たり演技」というと「ヌードになること」を指すわけだが、その用法ではない本来の意味での体当たり。ああ、でも背中ヌードには確かになってるけど、それが一服の清涼剤にすらならない殺伐とした映画なので大したことはない。
ちなみにそのシーンは、やはり永田が嫉妬する女性性の描写ということなのだろうか。ちょっとその方向に誘導しようという観がなきにもあらずのシーンではあった。
この映画はいわゆるパンフはなく、代わりに『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』が映画館で売っていた。これがパンフどころでない厚さと値段だったわけだが、資料が充実しているので大変おすすめ。これを読むと、このリンチ事件〜あさま山荘事件の間「別荘」にいた塩見元赤軍派議長がいまだに時代錯誤していること、それと対比してそれら事件を渦中でばっちり体験してきた植垣氏が、その様な時代錯誤の感覚からきっちり距離をおこうとしていることが露骨に現れていて面白い。映画とともにおすすめである。
最後に。配役を確認していたら、佐岐やす子役が田島寧子とあった。これはもしかしてシドニーオリンピックの水泳で銀メダルとって、その後女優になるとか抜かしていたあの田島寧子か。写真を見るとそれっぽいのだが。ちなみに佐岐やす子は隣地殺人事件の最初の犠牲者。ということで出番は数シーンですぐに絞殺される。
<<
2008/04/
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
1. 『実録・連合赤軍あさま山荘への道程』
29
30
このworkは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。
Before...
_ ,腕時計コピー [大変満足です。 柔らかな革製品でしたが 丁寧な梱包がされており 折りジワや汚れがなく、 気持ちよく受け取りで..]
_ スーパーコピー ルイヴィトン [ブランド通販店(*^-^*) スーパーコピーブランドメンズレディースファッション時計バッグ財布を海外通販! スー..]
_ シャネル ピアス 安い [商品も美品で安いので大変満足です。配送も翌日には届き梱包もきちんとされていました。スタッフさんからの手書きメッセージ..]