2007-02-17
_ [ライブ]Colosseum
どの分野でもマイナーなジャンルというのは色々あるが、ポピュラー音楽の世界ではイギリスジャズロックなんてのもマイナーなジャンルの代表例だろう。
そのジャズロック界の重鎮コラシアムが来日したというので、わざわざ川崎クラブチッタくんだりまで出かけてきましたよ。なんかこの書き出しだと全然ありがたそうな感じがしないけども、後にアラン・ホールズワースとテンペストを結成するジョン・ハイズマンをリーダーに、後にグリーンスレイドを結成するデイブ・グリーンスレイド、ハンブルパイに参加するデイブ・"クレム"クレムソン、レインボーに参加するマーク・クラークがメンバーだったバンドだ。
メンバー全員イギリス人で、非常にイギリス的な湿った音像の演奏を行うので、ブリティッシュロックが好きな人にはたまらない「臭み」があるバンドである。あれ? やっぱりあまりありがたみが感じられないな?
というわけで紹介はおいといてライブだが、代表曲バンバンの懐メロ大会ではあったが、やはり上手い。例えばギターソロのパートで、盛り上がってくるとどんどんテンポが速くして、テーマパートに戻るとまたすっと元のテンポに戻るというのを、特に合図も出さず合わせていたりする。もう見た目はすっかりイギリスのその辺のパブで飲んだくれている労働者階級のオッサンなのに、とてつもなく熱い演奏を繰り広げてくれた。まさに時間が経つのを忘れさせてくれたライブであった。「えっ、もう終わり?」と感じたライブは本当に久しぶりである。ワンドリンク付きだったのでノンアルコールを頼んだのだが、アルコールでちょうどよかったんじゃないかという雰囲気。
目(耳?)を引いたのはクレム・クレムソン。ハンブルパイの頃を彷彿とさせるフレーズ目白押し。見た目オッサンだがやはりあのクレム・クレムソンなのだなとプレイで認識させられる。
あとはマーク・クラーク。レインボー時代はほとんど印象に残らなかったのだが、なかなかどうして時にはうねうねと動き、時にはがっしりボトムを支えてとベーシストらしい大活躍。他にはなかなか太い声でボーカルもいい。"Theme for an imagenar western"のオープニングのボーカルは彼がやっていた。レコーディングもそうだったのだろうか。まあレインボーではこれだけの活躍はできないわな。見た目オッサンだがマーク・クラークについては、これまで持ってた印象が180度変わってしまったよ。
クリス・ファーロウも見た目オryだが例の暑苦しいボーカルは健在である。すまん、実際この目で見たというのに、どうしてもルックスと声が一致しなかったよ。「東京はファンタスティックだよ。でもロンドンはもっと好きです」と引越センターのCMみたいなMCをして笑わせてくれた。
ハイズマンのドラムも見たryなのに、相変わらずロックにしては手数多めで攻めます。結構長めのドラムソロもしてくれたし。「イスタンブールより東に来たのは初めてだよ。大変だった」だそうで。
オリジナルメンバーのサックス担当のディック・ヘクストール・スミスはすでに亡くなっているので、今回はハイズマンの奥さんのバーバラ・トンプソンが参加。曲の印象を崩さない良いサックス吹いてたけど、一歩引いて他のメンバーを立てていた印象。まあそれも仕方ないか。
まあとにかく大満足な内容。明日もう一回あるのでそれも行ってもいいくらい(行かないけど)。
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