2007-06-01
_ [映画]『ロニー 〜MODSとROCKが恋した男〜』
渋谷にて『ロニー 〜MODSとROCKが恋した男〜』を見る。ちょうど映画の日だったし。
ロニー・レインってのは60年代のモッズバンドSmall Faces、そしてその後のロックバンドThe Facesのリーダーでありベーシスト。Small Facesではスティーブ・マリオット、Facesではロッド・スチュアートといった一流ボーカリストと組んで、一世を風靡した。
Faces脱退後自分のバンドSlim Chanceを結成するがパッとせず。そのうちARMSという体が自由に動かなくなる病気にかかり亡くなる。
と言ったところが彼の経歴。それを追った伝記映画である。
Facesあたりまでは良く知られているので、見たことあるような話ばかりだったが、Slim Chanceから晩年はあまり取り上げられることのない時期だったので目新しかった。結構レイドバックした感じの音楽だったんだなあ。
後は彼絡みで有名なのは、やはり病にかかった彼を助けるためのチャリティコンサートの話である。守銭奴で有名なジミー・ペイジすら参加したということで、彼の人柄が忍ばれる。ちなみにこの時は誰もジミー・ペイジに出演の声をかけず、ペイジ本人が逆ギレして「誰も俺に声を掛けてくれないんだな」とねじ込んで参加することになったのは有名な話。
ただこの話は、映画ではさらりと触れられているだけであった（本人の直接の活動ではないからだろうか）。それよりその後のARMSの患者支援財団の活動と挫折の方を取り上げている。その辺の話は俺も知らなかったので、新鮮であった。結局任せていた弁護士が財団の財産を使い込んでしまって、あとロニー本人もちょっと脇の甘いところがあって、結局解散してしまったということらしい。
やはり彼が残した大きなモノというのは、Small Faces, Faces, Slim Chanceの音楽ということなのだろうな。
ちなみに現在はジェイソン・ベッカーというギタリストも同じ病で闘病生活を送っている。ちなみにジェイソンはデビュー当時は（今やすっかり「変なガイジン」枠を押さえてしまっている）マーティー・フリードマンと同じバンドであった。彼は今は体がほとんど動かないが、コンピュータで作曲して音楽活動を続けているとか。アルバムも出してたような。
ロニー・レインも死の直前までクラブに出演して歌っていたらしい。クラブかコンピュータか、本人の傾向によって手段はちがえどやはり音楽家はどうなろうと音楽を手放せないのだなあ。
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