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2007-03-20 [長年日記]

_ [映画] AKIRA

 大友克洋の名作映画『AKIRA』が歌舞伎町でリバイバル上映しているということで見に行ってきましたよ(彼の実写映画監督第一弾の『蟲師』上映記念ということらしい)。

 新宿は歌舞伎町の「シネマスクエアとうきゅう」。わりと小さめで、席も予約制ではない昔ながらのこじんまりした映画館という感じ。でも足元が広くて良いな。

 AKIRAは当時ビデオで見ているので目新しさは特にないが、古さも特に感じられないのがすごいな。やはり時代を超えたって奴なのだろう。フィルムの状態が所々悪かったのは仕方ないか。途中で時計を見てしまうようなこともなく、最後まで引き込まれて見れた。

 原作はかなりのボリュームだが、それは上手く二時間にまとめ、しかもアキラ自体の扱いが原作とはかんり違うのに、同じようなエンディングに上手く落ち着かせるという、かなり難易度の高いシナリオを上手くまとめている。その分カオリやミヤコ様の扱いが軽くなってしまったが、言い出すと切りがない。でもアレだったら別に出す必要自体なかったよう泣きもする。

 そういや記憶ではどっかのシーンで笠置シズ子の『買い物ブギ』が流れていたような気がしたんだが、今回は気がつかなかったな。うっかり見逃したか。

 ちなみにこの『AKIRA』のサントラは映画中の台詞なども入っていて、映画を見てから聞くと色々思い出せて楽しいのでお勧め。当時レンタルCDで借りて良く聞いたもんだ。「え〜、金田よ」「君をつけろよでこ助野郎」とかはいまだ覚えていて今回も楽しめましたよ。

 あの当時は世紀末だしノストラダムスの大予言のせいもあって、こういう破滅感というのは非常にリアリティがあったのだが、1999年も何もなく過ぎアッサリ2000年代に突入してしまった現在、その当時の空気を知らない若人はどういう風にこれを見るんだろうなあ。

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